エソテリック・ティーチング

The Esoteric Teachings

 この文章は、ダスカロスことスティリアノス・アテシュリス博士による著作「エソテリック・ティーチング(2006年12月初版、ナチュラルスピリット社版)から、当ホームページ用に抜粋したものです。この本自体は“真理”について許される範囲の情報を提供していますが、聖書から私たちが既に知っていることの説明に止まらず、「わたしたちの福音があなたがたに伝えられたのは、ただ言葉だけによらず、力と、聖霊と、強い確信とによったからです」(テサロニケの信徒への手紙1、1:5)とあるように、私たちの直の経験を活用することを説明しています。私たちが語ろうとしている“真理”とは、多面体のダイヤモンドのようなものです。物質界では、人は“真実”を見抜こうとしても、相対的な真理に近づくことはできても、それを手に入れることはできないのです。

 

 神秘の扉を開く鍵は、無責任な人や単に興味本位の人に与えられることはあり得ません。なぜなら、その智恵は人を殺すこともできる両刃の剣のようなものだからです。しかし、私たちは、人を救おうとしている外科医からメスを取り上げることはありません。

 

 私たちは、「真理の探究者」によるシステムが、完全へ導く唯一の道であると主張しているのではありません。究極的な目的地へ向う道がたくさんあるように、他にもいろいろなシステムがあることでしょう。隣の庭の花々も、私たちの庭の花々と同じように大切なものであると考え、私たちは人類にその様な機会を与えることのできる人々の仕事と努力を賞賛するものです。これらが神(絶対存在)を知るための道であると考える限り、私たちはどんなシステムや宗教も否定する立場ではありません。しかし、私たちは紛れもなくキリストを信じる者であり、私たちには智恵と愛の主によって至福がすでに与えられていると信じています。

 

 私たちは、自分たちが真理を知る唯一のものであると主張しているのではありません。しかし、誰も私たち以上に知っていると主張することもできないと思います。私たち自身も含め誰でも、真理を理解するには未だ遠い道のりが残されていると考えます。当面、この物質界で生きている内は、把握可能である「生命現象」を通して最善の努力を果たし、深い海洋のような生命と真理の世界、すなわち私たちの内奥や周りに広がる天の王国へ、出来る限り深く入り込まなくてはならないのです。

 

 私たちは、「どの様にしたら物質を征服できるのか? 感情や欲望を制御できるのか? そして、神聖なる贈り物である「聖なるマインド」の最善の活用ができるのか?」に関して答えに導く道を人類へ示すことに努力を惜しまないあらゆる人々の試みと仕事に限りない愛と賞賛を贈るものです。復誦しますが、人間ととすべての宇宙に関する“相対的な真実”に近づくために、他に方法はありません。

 

 キリストとは、ロゴスとは、それは全なる愛、全なる智恵、全なる力という「聖なる三角形」ではないでしょうか?

つまり天からの普遍的かつ、無条件の愛であり、ハートと思考が統一された智恵であり、弱さを克服するための全なる力なのです。正しく神聖なる方法で愛、智恵、力を使おうとしている人は誰でも「クリスチャン]であることをいみしています。たとえ仏教徒、イスラム教徒あるいは他の信仰を持つ者であろうと同じです。

 

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